部下が仕事に誇りを持つ為に必要なリーダーの関わり方

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こんにちは。

トラストコーチングスクール(TCS)認定プロフェッショナルコーチの西田みゆきです。

 

今日はコーチになる前の会社員時代のお話です。

 

会社員時代の私はベンチャーのIT企業で事務・コールセンターの仕事をしていました。

毎日が充実していて誇りとやりがいを持って仕事をしていました。

そんな仕事一筋!な独身の頃、友人たちと居酒屋に飲みに行った時、お店で一緒にいた友人の知人男性と会い、はじめて飲みの席で喧嘩を売ってしまいました。笑

 

普段温厚で基本的に怒らない性格の私なので、後にも先にも、初対面の男性を論破しようとしたのは、この日だけです。

その男性に対して何故私はそれほどまでに怒りが沸いたのか。を紐解くと、彼の前提にありました。

彼は高学歴でイケメン。 話の流れで行くと大企業に就職していたのではないかと思います。

営業職をしていた彼は、事務職の女性社員に悪口を言い始めました。

それは特定の誰か。ではなく「事務職批判」でした。

「こいつらは俺らが営業をしているから給料をもらえている癖に・・・」 といったあからさまに見下した言い方で、事務職の人たちをバカにした発言が続きました。

 

若き日の私はあまりにも頭にきたので、確か 「私は事務職に誇りを持ってる。

あなたみたいな営業マンがいない会社に就職できて幸せよ!」 といった内容を吐き捨てて場を凍らせてしまいました。

 

友人よ、ごめんなさい。 今思い返すとその方の前提は、お金になる仕事をしている人間が偉く、売上を出さない間接部門の人は自分たちの活躍で給料をもらえている存在。 だったのではないかと思います。

 

確かにその側面はあるかもしれませんし、忙しい時に我々間接部門からの要求が、業務の邪魔に感じることがあることも理解できます。

また彼がその仕事に就くまでに、事務職の皆さんより勉強や就職活動、今の業務内容など、とても努力したという自負があったのかもしれません。

直接部門と間接部門の摩擦は珍しいことではありませんし、その会社の営業の皆さんにとってはそれが「常識」で彼の上司も同じように事務職の社員さんに接していたのかもしれません。

 

よく思い返したらイライラしていた様子の彼も悩んでいたのかもしれないし、仕事で辛い時期だったのかもしれない。

でも当時の私はそこを思いやる視点は持ち合わせてはいませんでした。 (今ならもっと彼の心を包む言葉がかけられていただろうにな・・・) ある友人も「自分は間接部門だし」といった発言をしていたし、もしかしたらこの考えが一般的な会社もあるのかもしれない。

 

ただ当時現役の「コールセンター・事務職全般・新人育成」をやっていた私は8年間一度も「私は売上を出さない間接部門だし」と思ったことはありませんでした。

何故同じ事務職なのに営業や開発の皆さんに対して引け目を感じず意見したり、やりがいを持って対等に話ができていたのかなと考えると、営業部、開発部の皆さんや同じ部署の先輩たちからの「敬意」と「感謝」があったからだと確信しました。

 

20代をほとんどを捧げた会社は、世の中のことを全くわかっていなかった私を1人の社会人にしてくれた場所。

一人の社会人としてのアイデンティティはこの会社に作ってもらいましたし、そのアイデンティティやその時培ったスキルや知識、マインドがずっと独立してからの私のお守りになっています。

ここにいた先輩・上司の皆さんは、 何も知らない22歳の私を育てる中で、誰一人見下したり、マウントを取ったりする人はおらず、「敬意」を持って接してくれていたのです。

 

社長や取締役の皆さんもフラットに親しみやすく話てくれていましたし、 バリバリの営業部長さえ、いつも小娘の私がツッコミを入れる余白を用意しながら「君たちのおかげで営業に集中できるよ」と言った感謝の言葉を伝えてくれていました。

開発チームの皆さんもコールセンターからの急なお願いも快く受け止めてくれていました。(絶対忙しくてムカついたこともあったはずなのに・・・)

直属の上司だった女性部長や先輩たちも「誇り」を持って仕事をしていました。

 

あの会社はいつも上下ではなく、横の視点から育ててくれていたんだな。と気づいたのです。 なんだよー。コーチングじゃないかよー。自然と皆私のコーチをしてくれていたのかー。 と今さら気づきました。

 

当時の20代の私には受け取れきれてはいなかったなぁ。と上司や先輩に感謝の気持ちでいっぱいになりました。

上司と部下、チームメンバー達がお互いに「敬意」と「感謝」の気持ちを持ってコミュニケーションを取ることは、エンゲージメントも向上させます。

 

友人や夫から「何でそんなに会社愛強いの?」と良く聞かれていたのですが、その理由がハッキリとしました。

思い返すほど、あのチームの中で私がどれだけ幼いコミュニケーションをとっていたか・・・。恥ずかしい・・・。皆さんごめんなさい・・・。 私がリーダーだったあの頃コーチングを学んでいたら、辞めなくてすんだメンバーもいたと思います。

 

コーチングとは横の関係性。 そしてコミュニケーションは伝染する。

「敬意」と「感謝」の心を持ち、時に厳しく関わってくれていた前職の皆さんの懐の大きさに甘えた20代でしたが、 30代コーチとしてコミュニケーションの大切さを伝える立場に立った今、少しでも若手社員の皆さまが会社の中で輝きを増して、やりがいと誇りを持てる場所になる為のお手伝いをこれからも続けていきます。

 

リーダーの皆さんからたまに聞く 「今の若手は先輩への敬意がない」という言葉。

それではあなたは若手社員の皆さんへ敬意を持って関わっているのでしょうか?

 

もし「部下は上司に対して敬意を払うもの」という文化が続いている会社かもしれませんが、その悪しき文化を覆すリーダーってかっこいい。

それは上司が極端に部下に優しい言葉をかけたり、気を使ったり、機嫌を取ったりすることではない。

敬意を持てるからこそ、厳しさも優しさになる。     

 

トラストコーチングスクール(TCS)認定プロフェッショナルコーチ

西田みゆき

 


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