「好かれたい」「嫌われたくない」が及ぼすコミュニケーションの落とし穴。

LIFE-ライフ-
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こんにちは。

トラストコーチングスクール(TCS)認定プロフェッショナルコーチ
PAA認定パートナーシップコーチ

の西田みゆきです。

 

コーチングを学びに来られる方の中には、他者との会話やコミュニケーションに対して苦手意識のある方も多くいらっしゃいます。

これまで人間関係やステークホルダーとのコミュニケーションに対してたくさんご相談をいただいている中で感じるのが、このような悩みを抱えていらっしゃる方は心が繊細でとても周りに気を配られている方ばかり。

 

ただ少しばかり見落とししまっている視点があるなとも感じております。

人生において避けては通れない大切な相手とのコミュニケーションにお悩みの方にとって少しでも気づきになる事があればと思い、ここに書き綴りたいと思います。

 

今日はあなたがどんな事を大切にして話をしているのか。

を考える時間となれば嬉しいです。

あるお客様から掲載の許可をいただいた本当のお話をシェアします。

 

1年前の年末、急に私のセッションに申し込みをしてくれた20代の女性がいました。

 

彼女のセッションのテーマは「好きな人と話が続かない。楽しい話ができるようになりたい」でした。

 

私は色んな話を相槌を打ちながら聴いていました。

するといくつかの思い込みが見つかりました。

 

・相手を傷つける発言をしてはいけない。

・空気を読める人間でなければならない。

・相手を待たせてはいけない。

・一緒にいて価値のある人間でなければならない。

 

彼はストイックな理系男子といった所でしょうか。

こんな「なければならない」を持つばっかりに、「次に何を言おうか」と考えれば考える程、自然な言葉を選べなくなっているそうです。

そもそもなぜこれらの思い込みを大切に握りしめていたのかを深めていくと彼女は「好かれたい。嫌われたくない。」と言いました。

果たして好かれる為、嫌われない為にやるべきことが上記の内容なのでしょうか。

 

周りを見渡せば、鈍感力の高い空気も読まず話しても愛されいる人もいる。

人間関係において人の魅力を曇らせるポイントはいくつかあるのですが、その中の1つが「好かれたい。嫌われたくない。」です。

そして私もこの「好かれたい」モードが発動すると一転、コミュニケーションのプロと名乗っているにも関わらずコミュニケーションの質が5段階くらい下がる感覚があります。

とても魅力的で会話の上手な女性や男性がいざ本気で恋をして「好かれたい」と思った瞬間にコミュニケーションが自然体でなくなる場合も同じです。

 

それは何故か。

コミュニケーションが自然体でなくなる理由の1つは相手の話を「ちゃんと聴いてない」からです。

えっ?聴いてるよって? 確かに聴いているかもしれません。

 

ただ脳内ではどうでしょうか?

「好かれるにはどんな言葉をかけたらいい?」

「嫌われないためにはどうしたらいいのだろう?」と考えながら聴いていませんか?

 

つまり「自分」のことを考えてます。

「自分」が好かれる為の会話、「自分」が嫌われない為の会話の正解を探しています。

相手を傷つけない為と言いながら、自分が嫌われて傷つかない為に聴いていることもあるかもしれません。

このコミュニケーションが決して悪いとも思わないのですが、この「自分」にベクトルを向いたコミュニケーションには残念な落とし穴があります。

それは「好かれる」「嫌われない」かどうかのゴールが相手に握られていること。

あなたが目星をつけたゴールが相手にとってとんでもなくかけ離れている場所かもしれません。

それではどれだけ頑張っても元も子もありません。 全く違う方向に進んでいる訳ですから。

そして結局「こんなに気を使ったのに、頑張ったのに報われない。」と疲弊していきます。

 

その姿は素敵な人の魅力や目を曇らせていきます。

コミュニケーションに置いて、こちらが努力した分が必ず帰ってくるとは限りません。

それを相手に頼まれている訳ではないのに要求するというのもなんだか少し暴力的です。

1年前の彼女は私からのいくつかの質問やフィードバックを経てセッションの終盤に急に目を見開いて 「私自分のことばっかり考えてたけど、好きって気持ちは誰にも負けないから、『好かれたい』じゃなくて『あなたが好きだから知りたいし話を聴きたい』と思ってもっと相手に興味を持った時間を過ごします」 そう言いました。

 

あれから1年。

彼女が単発セッションの後1度も連絡はありませんでした。

そんな彼女から先日久しぶりに近況報告の連絡が来ました。

 

そのメールの最後に綴られていた言葉は

「来年はマザーズコーチングスクールでお世話になりそうです。」

 

会話をしたのはたった1回60分の時間でも、

あの日誓ったことを続けた先にあった幸せな人生の節目に連絡をもらえるコーチという仕事が私の誇りです。

 

TCS認定プロフェッショナルコーチ
PAA認定パートナーシップコーチ

西田みゆき

 


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